日本IBMは2016年5月11日、データ分析関連のアプリケーション群を提供するクラウドサービス「IBM Cloud Data Services」の機能拡張を発表した。新たに、分析や開発のためのデータ収集サービス「IBM Predictive Analytics」など4サービスを提供する。公開データや企業が持つデータの再利用性を高めて、クラウドサービスの利用を促進する狙い。

 Predictive Analyticsは、データ連携技術として「REST API」を使って公開データや既存データを収集し、分析・開発をするためのサービス。様々なデータ形式に対応し、狭い帯域幅の通信でも必要な情報を収集できる。複数のデータをリアルタイムに収集して分析したり、データ同士を結びつけて使うアプリの開発などができる。

 データの相関関係を一つの構造として扱うデータ処理サービス「IBM Graph」、公開データや企業の保有データなど150種類を配信するサービス「IBM Analytics Exchange」も発表した。別のアプリケーションと組み合わせて利用する。

 これらの拡張サービスは一定データ量まで無料で使え、以降はデータ量に応じた従量課金制。同社は大半の利用ケースで課金が発生しないとみている。

 「MongoDB」や「Redis」といったデータベース管理アプリケーションを利用できるクラウドサービス「IBM Compose Enterprise」も発表した。データ構造や操作性が異なるデータベースを組み合わせて、一つのデータベースのように扱うことも可能になるという。