エムオーテックスの河之口達也代表取締役社長(右)と、米Cylanceのスチュアート・マクルーアPresident and CEO(左)
エムオーテックスの河之口達也代表取締役社長(右)と、米Cylanceのスチュアート・マクルーアPresident and CEO(左)
[画像のクリックで拡大表示]

 エムオーテックスは2016年5月11日、社内からの情報漏えいを予防するソフトウエア「LanScope Cat」の新オプション「プロテクトキャット」を発表した。7月にも発売する。新オプションの機能はマルウエア感染の検知と感染経路解析など。同社はLanScope Catを企業内部のセキュリティだけでなく、外部からの攻撃にも対応する総合的なセキュリティソフトとして、今後の主力製品にする方針だ。

 LanScope Catは社内PCの操作ログをハードウエア情報と紐付けて監視し、社内での不正操作による情報漏えいを予防するソフトウエア。導入している企業は日本国内で約1万社という。

 新オプションにより、まずマルウエア感染の検知と無効化ができる。さらに検知した時間と端末の操作ログを結びつけ、マルウエア侵入の原因になった端末操作の特定も可能だ。エムオーテックスの河之口達也代表取締役社長は「LanScope Catに外部攻撃に対抗する機能を求める声は以前からあった。実現できたのは、信頼できる検知機能を提供するパートナーと出会えたからだ」と話す。

 マルウエアの検知には、新たにパートナー契約を結んだ米Cylanceのセキュリティソフト「CylancePROTECT」を使う。このソフトはマルウエアの挙動などから検知する方式で、検知用の定義ファイルを使わない。このためインターネット接続をしなくても使える。米Cylanceのスチュアート・マクルーア President and CEOは「マルウエアが端末を攻撃する方法そのものは昔から変わらない。機械学習と人工知能(AI)技術を正しいアルゴリズムで使えばアップデートもいらない」と話す。新オプションの売上目標は3年以内に50億円とする。