フジテレビジョンとグリーは2016年5月10日、VR(仮想現実)に関するコンテンツの制作や配信、プラットフォーム構築を含むサービスおよび事業開発に向けた業務提携に合意したと発表した。両社は、「F×G VR WORKS(仮)」というVRコンテンツ創出プロジェクトを新たに発足させた。

 両社は、フジテレビが持つ企画・キャスティング力と映像コンテンツ制作力、グリーが持つVRコンテンツ開発力とWeb・アプリ開発力を生かして、良質なVRコンテンツを製作提供する体制を構築する。提携の第一弾として、良質なVRコンテンツの製作を希望するクライアント企業に対して、VRコンテンツ制作に関わる企画・キャスティング、撮影・編集、アプリ・機能開発、イベント運営、配信、プロモーションなど全ての領域をワンストップで提供していく。

 フジテレビは、2015年に「FOD(フジテレビオンデマンド)」内で「FOD LABO」という最新映像配信技術を活用したコンテンツを提供する研究開発コーナーを新設し、「360°水中パノラマ水族館」「360°パノラマ花火大会」など360度撮影したVR動画コンテンツを提供している。また、音楽番組「Love music」内でもアーティストのライブパフォーマンスを360度VR動画で収録するなど積極的にVRコンテンツの制作・研究開発を進めてきたという。

 フジテレビの山口真コンテンツ事業局長は、「特にスポーツや報道、音楽ライブといったジャンルでのコンテンツ制作とVRの親和性は高く、テレビ局のノウハウを最大限活用して、これらのジャンルを中心にユーザーに支持されるサービスを開発していく」とコメントしている。

 今回の業務提携により、フジテレビとグリーは今後拡大が期待されるVR市場において、VR体験の機会の創出と、市場全体の発展に貢献していく方針。

[発表資料へ]
[「F×G VR WORKS(仮)」のページ]