米Viv Labsは、新たな人工知能(AI)プラットフォーム「Viv」について明らかにした。Vivと連携することで、開発者は対話形式のインテリジェントなインタフェースを通じて製品やサービスを提供できるようになるという。

 複数の米メディア(The VergePCMagなど)の報道によると、Viv Labsは米Appleのパーソナルアシスタント「Siri」の開発メンバーらが立ち上げた。Viv Labs共同創業者には、Siriの共同創業者で最高経営責任者(CEO)だったDag Kittlaus氏と同エンジニアリング責任者だったAdam Cheyer氏が含まれる。Siriは2010年にAppleが約2億ドルで買収した。

 Kittlaus氏は現地時間2016年5月9日に米ニューヨーク市で開幕した米TechCrunch主催のイベント「Disrupt NY 2016」に登壇し、Vivのデモを行った。Vivは自然言語の音声認識をベースにしており、過去4年間かけて開発した。

 デモでは「今日の天気は?」という単純な質問から、「ゴールデンゲートブリッジのあたりは明後日の午後5時以降、70度(華氏)より暖かくなる?」といった複雑な質問を投げかけ、Vivに答えさせた。

 Vivはオープンなプラットフォームであることが特徴で、内容を理解してWeb上の情報を返すだけでなく、サードパーティーのサービスとも連携する。

 例えば、「アダムに夕べの飲み物代の20ドルを払って」と命じると決済サービスを開いてすぐに送金できるようにした。また、「お母さんの誕生日に花を贈って」と言えばフラワーギフトの候補を表示し、すぐに購入・配送の手続きを行えるようにしてみせた。

 Viv Labsは、開発者やハードウエアベンダーに対し、Vivとの連携を呼びかけている。