米Alphabet傘下の米Googleと大手制御機器メーカーの米Honeywellは現地時間2016年5月5日、長期の特許クロスライセンスについて合意したと発表した。これにより、Googleのスマートホーム事業Nest LabsとHoneywellとの間で数年にわたって争われていた特許侵害訴訟が幕を下ろすことになる。詳しい合意条件については明らかにしていない。

 GoogleとHoneywellは、相互の特許ポートフォリオに関してライセンス契約を結ぶ。両社は共同声明で「今回の合意はスマートホーム市場における製品革新と消費者選択を促進するものだ」と述べている。

 Nest Labsは米Appleの元iPod事業幹部らが2010年5月に立ち上げた事業で、2014年にGoogleが32億ドルで買収した(関連記事:Google、元Apple幹部が創業したNest Labsを32億ドルで買収へ)。代表製品には2011年に発売した家庭用の学習型室温制御装置(サーモスタット)「Nest Learning Thermostat」などがある。

 米メディアの報道(ForbesCNET)によると、Honeywellは2012年2月にNest Labsを特許侵害で米ミネソタ州の連邦地方裁判所に提訴した。ユーザーの行動パターンをもとに温度調整する制御機能など、さまざまな技術に関する7件の特許をNest Learning Thermostatに侵害されたと主張し、販売差し止めと損害賠償を求めていた。

[発表資料へ]