子ども向けモバイルアプリケーションの販売を巡って米連邦取引委員会(FTC)が米Amazon.comを訴えていた件で、連邦判事はFTCの主張を認めるサマリージャッジメント(正式事実審理を経ない判決)を下したと、FTCが現地時間2016年4月27日に明らかにした。

 FTCは、子供が親の承諾無しにアプリ内購入した有料オプションについて、その代金をAmazon.comが不当に親に請求したとして、2014年7月に米ワシントン州西地区の連邦地方裁判所に同社を提訴していた。

 FTCによると、判事は子供が無断で行った有料オプション購入の膨大な金額を請求されたとする親からの苦情がAmazon.comに多く寄せられていたことを確認。また、無料とうたうアプリケーションにアプリ内課金が発生する可能性について、同社の説明は消費者に十分な情報を提供していなかったと判断した。

 FTCはAmazon.comに対して消費者への全額返金を求めているが、払戻金額は今後数カ月以内に決定する。

 FTCは同様の問題で米Appleおよび米Googleと2014年に和解しており、Appleは3250万ドル以上を、Googleは1900万ドル以上を消費者に返還している(関連記事:Google、子どものアプリ内購入問題で1900万ドル以上を返金へ)。

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