米Facebookが現地時間2016年4月27日に発表した同年第1四半期(2016年1~3月)の決算は、大幅増収で利益は約3倍に拡大した。モバイル広告が好調な伸びを見せ、売上高と利益ともに市場予想を上回った。

 第1四半期の売上高は53億8200万ドルで、前年同期と比べ52%増加した。米国会計原則(GAAP)ベースの純利益は同195%増の15億1000万ドル、希薄化後1株当たり純利益は同189%増の0.52ドルだった。営業利益は20億900万ドルとなり同115%増加した。

 特別項目を除いた非GAAPベースの場合、純利益は22億2900万ドル、希薄化後1株当たり純利益は0.77ドル、営業利益は29億7700万ドルとなる。

 米メディアの報道(Forbes)によると、アナリストの予測平均は売上高が52億6000万ドル、特別項目を除いた1株当たり利益が0.62ドルだった。

 広告売上高は52億100万ドルで、前年同期と比べ57%成長した。広告売上高全体に占めるモバイル向け広告の比率は約82%となり、前年同期から約9ポイント拡大した。一方、ソーシャルゲームのアプリ課金手数料などによる売上高は同20%減の1億8100万ドルだった。

 2016年3月の日間アクティブユーザー数(DAU)は10億9000万人で、1年前と比べ16%増加。このうちモバイル経由のDAUは9億8900万人で同24%増加した。3月末時点の月間アクティブユーザー数(MAU)は同15%増の16億5400万人、モバイル経由のMAUは同21%増の15億800万人となった。モバイルからのみアクセスするMAUは同54%増の8億9400万人だった。

 Zuckerberg CEOが同日、自身のFacebookアカウントから投稿したインフォグラフィックでは、メッセージングアプリケーション「Messenger」のMAUは9億人、傘下の写真共有サービス「Instagram」のMAUは4億人、傘下のフォトメッセージングアプリ「WhatsApp」のMAUは10億人となっている。

 また同社は、投票権の無い株式(Class C株)を新たに設ける提案を同社取締役会が承認したことを明らかにした。Mark Zuckerberg最高経営責任者(CEO)が引き続き積極的な指導力を発揮できるようにする資本構造を目的としたもので、6月の株主総会で承認されれば、発行済みClass A株ならびにClass B株1株に対してClass C株を2株発行する。

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