米Facebookがスタンドアロンのカメラアプリケーションを構築中だと、複数の米メディア(AppleInsiderEngadgetなど)が米Wall Street Journals(閲覧には有料登録が必要)の記事を引用するかたちで、現地時間2016年4月25日に報じた。英ロンドンのチームが開発に取り組んでいるという。

 Wall Street Journalsが関係者から得た情報によると、新アプリケーションはフォトメッセージングサービス「Snapchat」のように直接カメラ機能を立ち上げる。同アプリケーションで撮影した写真や動画はFacebookと傘下の写真共有サービス「Instagram」の両方で手軽に共有でき、ライブストリーミング機能も備えていることが特徴だとしている。

 Facebookは新アプリケーションにより、16億人にのぼるFacebookユーザーの写真や動画共有を促進したいと考えている。多くのユーザーが毎日あるいは1日に何度もFacebookをチェックしているが、自らステータスを更新したり自分の写真や動画を共有したりするユーザーは減少傾向にあるとの調査結果が報告されている。

 Facebookの広報担当者はWall Street Journalsの取材に対し、新アプリケーションについてはコメントしなかったが、「Facebookでの共有活動は活発であり、これまでの数年間とほぼ同じレベル」と述べたという。

 Facebookは過去にもカメラアプリケーションを手がけており、Instagram買収を発表した数週間後の2012年5月にモバイル向け写真共有アプリケーション「Camera」を公開した(関連記事:Facebook、iOS向けカメラアプリ「Facebook Camera」を公開)。同年12月にはSnapchat似の「Poke」を(関連記事:Facebook、すぐ消える挨拶「Poke」を送るモバイルアプリをiPhone向けに公開)、2014年6月にもSnapchatを意識した「Slingshot」をリリースし(関連記事:Facebook、Snapchat対抗のメッセージングアプリ「Slingshot」を公開)、2015年4月には友達とビデオクリップを合作できる「Riff」を公開した(関連記事 :Facebook、ビデオクリップ合作アプリ「Riff」を公開)。

 米Mashableによると、これらのアプリケーションはあまり使われていないか、あるいはすでにアプリケーションストアから削除されている。ほかにも、2014年にInstagramチームが手がけたフォトメッセージングアプリケーション「Bolt」がニュージーランド、シンガポール、南アフリカでリリースされたが、米国で提供されないまま同年末に取り下げられた。

 なお新しいカメラアプリケーションの開発プロジェクトはまだ初期段階のため、最終的に正式公開されない可能性もある。