WOWOWの代表取締役社長の田中晃氏は2016年4月21日の定例会見で、2015年度末(2016年3月末)の累積加入件数が280万4674件となり、年度末の数字としては過去最高となったと報告した。年度末ベースの累積加入件数は10期連続で前年度比プラスになった。2014年度末は275万6330件だった。

 田中氏は、2015年度末の累積加入件数が280万件超となった背景について、「マニー・パッキャオ対フロイド・メイウェザーのボクシングタイトルマッチなど、大きなビッグイベントがあった」「ジャニーズ事務所所属のV6のライブツアーや、ラグビーの欧州6カ国対抗戦である『シックス・ネーションズ』などの新しいコンテンツを放送し、これまでWOWOWに加入していなかった新しい層にリーチすることができた」と述べた。さらに「新規加入者に様々なアプローチを試みて、早期解約を低減することができた。こういった営業施策面も加入件数の純増に寄与したと認識している」という考えを示した。

 2016年度は、2014年度からの3カ年を対象にしたWOWOWの中期経営計画の最終年度に当たる。同社は2014年5月15日に発表した同計画において、「連結売上高750億円」「連結経常利益90億円」などを2016年度の目標として掲げている。田中氏は、「コンテンツのさらなる強化と、解約防止に向けた施策を強化し、中期経営計画の目標達成を目指す」と意欲を見せた。

 今回の会見では、海外ドラマの「コールドケース」の日本版(2016年10月にWOWOWのオリジナルドラマ枠「連続ドラマW」で放送予定)を4K HDR(ハイダイナミックレンジ)で制作することも発表した。WOWOWがハリウッドメジャースタジオから「コールドケース」のフォーマット権を獲得したことにより、この企画が実現したという。

■変更履歴
記事公開時、タイトルを「2015年3月末の累積加入件数は・・・」としていましたが、正しくは「2015年度末の累積加入件数は・・・」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2016/04/21 23:00]