米Amazon.comは、同社の会員制プログラム「Amazon Prime」に月額プランを新たに設けた。また、Amazon Primeに含まれている無制限のビデオ配信サービス「Prime Video」を単体サービスとして利用できるようにした。

 Amazon Primeは、配送料無料で2日以内に商品が届く急ぎ便などを無制限で利用できるプログラム。映画やテレビドラマが見放題のPrime Videoのほか、無制限の音楽配信サービス「Prime Music」、電子書籍を1カ月に1冊無料でレンタルできる「Kindle Owners' Lending Library」、無制限の写真ストレージ「Prime Photos」などの特典が含まれる。これまでは年会費99ドルの1種類だった。

 新たなプランは月額10.99ドルで、年額プランと同様の特典を利用できる。しかし1年間で131.88ドルになるため、年額プランに比べ3割以上高い。

 Prime Video単体プランは、月額8.99ドルで利用可能。ただし配送料無料や音楽聴き放題サービスなど他の特典はいっさい利用できない。

 米New York Timesによると、Amazon.comは米国で現地時間2016年4月17日の夕方より新プランの販売を開始した。Prime Video単体プランは1年間で合計107.88ドルと、年額プランより高いが、単体で提供することにより米Netflixとの価格を比較しやすくすることが狙いと見られる。Amazon.comは、世界で7500万人以上のサービス加入者を持つNetflixにいっそう激しく対抗する姿勢だと、同メディアは報じている。

 ちなみにNetflixの料金プラン(米国の場合)は、画質や対応デバイスの台数によって異なり、月額7.99ドル、9.99ドル、11.99ドルの3種類がある。