米国の市場調査会社eMarketerが現地時間2016年4月15日に公表したリポートによると、インターネットを介して映像を配信するオーバーザトップ(OTT)サービスを利用して、映像コンテンツを楽しむ米国人の数は、今年(2016年)2億1320万人に達する見通し。この数は同国インターネットユーザーの80.3%、同国人口の65.8%になると予測している。

 OTT映像サービスの普及率はすでに高水準に達しており、今後高い伸びは見込めない。例えば昨年におけるこれらサービスのユーザー数は2億580万人だったが、今年はわずか3.6%の伸びにとどまる見通し。伸び率は2017年に2.8%、2020年に1.5%へと低下すると同社は見ている。

 また今年のサービス別ユーザー数は、米YouTubeが1億7610万人で最も多く、このあと米Netflixの1億2690万人、米Amazon.comの7320万人、米Huluの6700万人と続く見通し。

 2位のNetflixのユーザー数は昨年、前年比20.4%増と、上位4社の中で最も高い伸びを示していた。だが今年は同11.1%増となり、Amazon.com(同12.3%増)やHulu(同11.8%増)の伸び率を下回るとeMarketerは予測している。ただNetflixユーザー数の、同国OTTサービスユーザー全体に占める割合は、今年67.9%に達する見通し。こうしたシェアやユーザー数でNetflixを上回るのはYouTubeだけだと、eMarketerは指摘している。

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