写真●mitocoの画面。カレンダーの左側に会議室の利用状況の表示欄を加えた
写真●mitocoの画面。カレンダーの左側に会議室の利用状況の表示欄を加えた

 テラスカイは2016年4月12日、グループウエアサービスの新版「mitoco」を提供すると発表した。開始時期は2016年7月の予定。掲示板、カレンダー、ToDoリスト、施設管理などのグループウエアの基本機能をそろえたうえで、社内だけでなく社外ユーザーを簡単に招待できるようにしたり、IoT(モノのインターネット)を使ってオフィス内の状況を確かめたりできるようにする。

 同社が従来のグループウエアと差異化を図るため「ソーシャルウェア」と銘打つmitocoのシステムは、Salesforce.comを使って構築・運用する。企業向けSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のChatterなどの機能をベースにしながらも、テラスカイが独自システムに仕上げた。

 テラスカイの佐藤秀哉代表取締役社長は「これまでのグループウエアは社内の情報共有には向いていた。しかし年々ニーズとして高まっている社外の人たちとの情報共有は、ユーザー登録の手間がかかるなど、難しい面があった。そこで新サービスでは、活用が進む社内SNSの仕組みを取り入れながら、社外の人ともスムーズにコラボレーションが図れるようにした」と話す。

 mitocoでは、社内にとどまらず社外ユーザーともチャット形式でコミュニケーションが図れる「コミュニティ」と呼ぶ機能を提供。Chatterが持つユーザーの招待機能を使って、社外ユーザーも参加しやすくする。必要に応じて1対1のコミュニケーションにスムーズに切り替えたり、書き込まれたコメントの「まとめ」を作成したりする機能を加える。

写真●会議室の利用状況をつかむためのエコモット製センサー。会議室ごとに設置する子機(左)と親機(右)からなる
写真●会議室の利用状況をつかむためのエコモット製センサー。会議室ごとに設置する子機(左)と親機(右)からなる

 IoTについては、会議室にセンサーを設置して「扉が開いているかどうか」「室内に人がいるかどうか」を、mitocoの画面から把握できる機能を、7月に提供する。予約が入っているのにその時間帯に会議室を利用していないと、予約したユーザーに通知。反応がなければ予約を解除するといった機能の提供を見込んでいる。センサーはエコモット(北海道札幌市)が提供する。IoT関連機能はその後、増やしていく見込みだ。

 mitocoの料金は、300ユーザーまでで1ユーザー当たり月額800円。301ユーザーから1000ユーザーまでで、1ユーザー当たり月額700円。センサーを利用する場合には、機器購入などの費用が別途かかる。テラスカイは、mitocoの初年度売り上げ目標を1億円と設定。3年で100万ユーザーの獲得を目指す。