シスコシステムズは2016年4月11日、次世代ハイパーコンバージドインフラストラクチャーと呼ぶクラウドサービスである「Cisco HyperFlex(シスコ ハイパーフレックス)システム」を発表した。既成のサーバー製品であるCisco UCS (Unified Computing System) にストレージと管理支援ソフトウエアを同梱し、拡張性を向上させた。

 今回発表したのは、6ドライブ構成のHX220cと最大23ドライブ構成のHX240cで、3~8ノードで販売される。今後はより多いノードにも対応していく。

 Cisco HyperFlexは、単体でクラウド管理に必要なハードウエアとソフトウエアが同梱しており、迅速にクラウドシステムを構築できる。既成品では配線が必要だったクラウドサービス向けハードウエアを一つに集約し、導入から1時間で運用開始できる。また既成品同様にCisco UCS Managerによって管理される。Cisco UCSと組み合わせて利用することで、ストレージ単体やCPU処理性能単体で性能拡張ができる。

 これまで部門が勝手にクラウドサービスを導入したために、IT部内による管理が及ばない、いわゆるシャドーITが問題になっている。同社は、Cisco HyperFlexは中小企業や部門ごとなどの小規模導入にも簡単に利用でき、シャドーITの防止にも貢献できるとする。データを手元で管理したい金融業界にも需要を見込んでいる。

■変更履歴
記事公開時、第1段落でUnifieded Computing Systemと表記しておりましたが、正しくはUnified Computing Systemです。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2016/04/12 12:55]