富士通は2016年4月4日、スタンレー電気に対して、主要27工場(国内13工場、海外14工場)の電力使用量をリアルタイムに本社に集約して集中監視するシステムを構築したと発表した。2015年7月から各工場に順次導入しており、現在は国内全工場で稼働を開始している。

図●環境経営ダッシュボードの画面イメージ
図●環境経営ダッシュボードの画面イメージ
(出所:富士通)
[画像のクリックで拡大表示]

 新システムでは、電力使用状況や目標達成状況を、リアルタイム、日、月と様々な時間軸で、工場単位もしくは全工場単位で見られる。データを各工場から集約するため、各工場で独自に導入した様々なメーカーの電力監視システムやセンサーのデータを、インタフェースを変換して統一化した。

 集約したデータをグラフ化するソフトとして「FUJITSU Sustainability Solution環境経営ダッシュボード」()を採用した。工場ごとのリアルタイムな電力使用状況や、省エネに対する目標達成状況、工場間の比較などを、分かりやすく見える化した。

 スタンレー電気は従来、各工場ごとに個別に電力使用量を管理していた。各工場の担当者だけが各工場の数値を把握しており、本社に対しては紙やメールを使って月単位や週単位など比較的長い間隔で情報を提供していた。新システムでは、全社員で情報を共有し、日や時間単位など短い間隔で情報を把握できるようにした。

 新システムではさらに、工場責任者から経営層や他工場に対して適宜報告や情報発信ができるコミュニケーション機能を搭載した。テキストのメモを画面に自由に掲載できる。