エフエム東京は2016年3月20日、戦略的パートナーシップを締結しているオーディオ・アド技術の開発を推進する米AdsWizz社(ホームページ)の広告挿入技術を活用し、日本国内で初となるデジタル・オーディオ・アド・ネットワークを構築したと発表した。同日、エフエム東京の多言語情報発信チャネル「TOKYO FM WORLD」(関連記事)において運用実験を開始した。

 デジタル・オーディオ・アドとは、インターネットラジオや音楽ストリーミングサービスを横断し、音声広告を配信するインターネット広告のこと。バナーや動画広告に比べて、ターゲットへのリーチを獲得しやすいというメリットがありるため、海外では市場を急激に伸ばしているという。

 運用実験では、まず2016年3月20日~6月の予定で、番組と番組の間のCMチャンスにおいて、リスナー属性に合わせた音声広告(今回はエフエム東京の自社広告)を配信する。

 エフエム東京では、デジタル・オーディオ・アド・ネットワークに先駆けて、海外向けのデジタル・オーディオ・アドの開発、販売に取り組んできた。既に天体望遠鏡で知られるビクセンの海外向けデジタル・オーディオ・アド配信を、米国やドイツ、イタリアを対象に2月に実施した。音声広告と連動バナーを配信し、特定のアプリダウンロードを促した結果、CTR(クリック率)は期間平均2.4%、アプリダウンロード数は広告開始前の23倍に増加し、高い広告効果を上げたという。

 エフエム東京は、今回の配信実験を経て国内の「デジタル・オーディオ・アド」を商品化するとともに、ネットワーク拡大を推進し、将来的には、あらゆる音声サービスを横断して「デジタル・オーディオ・アド」を配信するネットワークの実現に取り組む方針。

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