スタート時の合図を、ピストル音の代わりにスマホの光で知らせる
スタート時の合図を、ピストル音の代わりにスマホの光で知らせる
出所:KDDI
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画面の色の変化で合図
画面の色の変化で合図
出所:KDDI
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 KDDIは2016年3月28日、聴覚障がい者向けに陸上競技のスタート時の合図を光で合図するスマートフォンアプリ「聴覚障がい者用陸上スターターアプリ」を同日提供開始したと発表した。地面を向いた体勢でのスタート(クラウンチングスタート)が練習できる。無料でダウンロードできる。

 これまで陸上競技では、スターターピストルの音が聞こえにくい聴覚障がい者は、スタート時までスターターピストルを目視しなければならず、クラウンチングスタートが困難だった。聴覚障がい者スポーツ大会「デフリンピック」では「光の合図」のスタート方法が採用されているが、まだ日本には十分な設備が整っていないという。

 今回開発した聴覚障がい者用陸上スターターアプリは、スマートフォンを競技者の足元に置いて、画面上でスタート時の合図を知らせることで、健聴者と同じ地面を向いた姿勢でのスタート練習が行える。スマホ単体での自主練習のほか、1台のスマホをスターター端末に使い、複数の選手端末に同時に合図を送るグループ練習も可能。

 対応機種はAndroid 4.3以上(スターター機能はAndroid 5.0以上)を搭載したスマートフォン。同社は、2015年9月にIT教育活動の一環として、聴覚障がいを持つ生徒に対して陸上スターターアプリの試作開発授業を実施。開発に参加した生徒のアイデアを受けて今回の提供となった。

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