ニフティは2016年3月28日、英国のラグジュアリー鞄ブランド「グローブ・トロッター(GLOBE-TROTTER)」が3月31日にオープンする日本初の旗艦店「グローブ・トロッター銀座」向けに、プロジェクションマッピングや3Dグラフィックスを活用した体験型オーダーメイドシステム()を構築したと発表した。

図●グローブ・トロッター銀座に導入した体験型オーダーメイドシステムの概要
図●グローブ・トロッター銀座に導入した体験型オーダーメイドシステムの概要
(出所:ニフティ)
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 旅行鞄のオーダーメイドの工程に、プロジェクションマッピングや3Dグラフィックスを導入した。狙いは、特別な購買体験を顧客に提供することと、オーダー時のイメージと完成品とのずれを解消すること。店員と顧客が深い対話を通して理想の一点を作り上げる英国の伝統を、ITが補完する。アプリケーションは富士通デザインが開発した。

 大きく三つの特徴がある。(1)旅行鞄の完成イメージを3Dグラフィックスでディスプレイに表示し、これを顧客みずから3Dマウスで操作できること。角度を変えたり、細部を拡大したりしながら、完成イメージを確認できる。3Dマウスは何でも構わないが、同システムでは米3Dconnexion製品を採用した。

 (2)テーブルに埋め込まれたカメラに素材サンプルをかざすことで、瞬時に画面上の3Dグラフィックスに素材を反映できる。素材サンプルは、本物の素材を使って作成されたミニチュア鞄であり、顧客は素材の手触りを確認できる。カメラは素材サンプルのQRコードを読み取って3Dグラフィックスに反映する。

 (3)オーダーメイド専用の部屋の壁全面に、旅行の雰囲気を感じさせる風景をプロジェクションマッピング技術を用いて映し出す。2枚の直交する壁に、それぞれのプロジェクターから投影する。この際、それぞれの壁一面に風景映像が映るように調整するほか、直交する二つの壁のつなぎめが分からないようにそれぞれの投影像を調整する。