日立情報通信エンジニアリングは2016年3月24日、標的型攻撃メールによってマルウエアに感染した疑いがある端末を特定してレポートにまとめるスポットサービス「セキュリティサポート(マルウェア感染調査支援)」を発表した。4月1日から提供する。価格(税別)は年額144万円で、12回まで利用できる。12回を超えた場合は1回当たり12万円。

 ネットワーク監視ログをBI(ビジネスインテリジェンス)ソフトで分析することによってマルウエア感染端末を特定するサービスである。日立情報通信エンジニアリングは、BIソフトとして「Pentaho」を利用する。ユーザー企業は、日立情報通信エンジニアリングに対してリモート接続環境を提供するか、あるいはログを提供する必要がある。

 今回のサービスは、同社が提供している「ネットワーク保守・運用サービス」を構成するサブメニューの一つである()。ネットワーク保守・運用サービスの配下に「運用支援サービス」があり、さらに配下に「セキュリティサポートサービス」があり、さらに配下に今回のマルウェア感染調査支援がある。

表●ネットワーク保守・運用サービスメニュー
サービスメニュー内容
トラブル対応支援サービス
(障害対策に特化したシステム稼働維持サービス)
ヘルプデスクシステム操作や機器仕様に関するQ&A
トラブルシュートリモート操作による障害部位の特定作業
オンサイトトラブルシュートオンサイトによる障害部位の特定作業
マルチベンダーコントロールベンダー対応を代行
運用支援サービス
(各種運用業務をリモート環境で管理・監視)
リモート監視サーバー、ネットワークの常時監視(24時間365日)
機器管理設定情報、世代管理、機器情報の管理
メンテナンスデータバックアップや稼働状況の定期確認
セキュリティサポート利用システムの脆弱性、脅威について情報提供
(1)セキュリティサポート
(マルウェア感染調査支援)
(2)セキュリティサポート
(バグの情報提供)
(3)セキュリティサポート
(脆弱性の情報提供)
の三つのサブメニューで構成
リモートオペレーションアプリケーションを中心としたオペレーション代行

 セキュリティサポートサービスを構成していた既存のサブメニュー「セキュリティサポートサービス(バグの情報提供)」および「セキュリティサポートサービス(脆弱性の情報提供)」に、新たに「セキュリティサポートサービス(マルウェア感染調査支援)」を追加した形だ。これにより、セキュリティサポートサービスは全部で三つのメニュー構成となった。

 同社は今後も、ネットワーク保守・運用サービスを構成するサービスメニューを拡張していくとしている。例えば、BIソフトのPentahoを使って無線LANアクセスポイントの運用状況を分析して可視化するサービスメニューなどを用意する予定である。