地方公共団体情報システム機構(J-LIS)がマイナンバー制度で運営している「個人番号カード管理システム」で、一部の自治体からの接続が不可能になったり、動作が遅いといった現象が継続しているもようだ。自治体の関係者が2016年3月24日、明らかにした。

 J-LISは2016年3月10日、住基ネット中継サーバー4台のうち、一部の機器について改修に着手して、残りの3台も同様の改修を予定していると公表していた。3月19日と20日はJ-LISが指定した通常のシステムメンテナンス日だったものの、「まだ改修に着手している段階」(J-LIS)という。

 関係者によると、「カード管理システム」は午前10時台や午後2時台に操作不能となることが多く、「魔の10時台・14時台」と呼んでいるという。J-LISによると、自治体でのカード交付前処理などに伴ってアクセスが集中する時間帯に画面の遷移が遅くなるなどの現象があるものの、まだ原因の全容解明には至っていない。

 J-LISによると、自治体とJ-LISのシステムの間などで何らかの異常になって正常な通信ができない場合、通信を抑止する仕組みがあるという。ただ、現在は特にサーバー再起動などはしておらず、2月22日に発生したような多くの市区町村の統合端末で業務ができなくなる現象は起きていないという。