NECは2016年3月23日、データアーカイブ用ストレージ「iStorage HS6」の後継新モデル「iStorage HS6-50A」(写真)を発表、同日販売を開始した。4月15日に出荷を開始する。新版ではAmazon S3やOpenStack Swiftと互換性のあるオブジェクトストレージとして使えるようにした。価格(税別)は、容量24Tバイトの最小構成で198万円。

写真●iStorage HS6-50Aの外観
写真●iStorage HS6-50Aの外観
(出所:NEC)
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 iStorage HS6は、ファイルデータをアーカイブ保管する用途に適したNASストレージ装置である。特徴は大きく二つある。一つは、台数を増やすスケールアウトによってアーカイブ容量を拡張していけること。最大で165台まで拡張できる。もう一つはインライン圧縮機能を備えること。重複排除と圧縮によってアーカイブするデータ量を削減する。

 今回発表した新モデルのHS6-50Aでは、従来モデル「HS6-40A」と比べて、アクセス手段を増やすとともに、1台当たりのストレージ容量を変えられるようにした。容量単価は従来機比で約30%下がった。

 アクセス手段は、既存のNAS(CIFS/NFS)アクセスに加えて、REST APIによるオブジェクトアクセスを可能にした。Amazon S3互換およびOpenStack Swift互換のAPIが利用できる。オブジェクトストレージとして使える製品は、iStorageシリーズとしては初めて。

 1台当たりのストレージ容量は、ライセンスに応じて最小24Tバイトから最大72Tバイトまで拡張できるようにした。製品にはあらかじめ72Tバイト分のストレージが内蔵されており、ライセンスの追加だけで容量を拡張できる。これに対して従来機種のHS6-40Aは、容量48Tバイト(価格は530万円)で固定だった。