写真1●eレセプションマネージャーの仕組み
写真1●eレセプションマネージャーの仕組み
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写真2●来訪者は、Pepperの額部分にQRコードをかざす
写真2●来訪者は、Pepperの額部分にQRコードをかざす
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写真3●来訪者に合った応対をしつつ、担当者を呼び出す
写真3●来訪者に合った応対をしつつ、担当者を呼び出す
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写真4●左から、ソフトバンク コマース&サービス代表取締役社長兼CEOの溝口泰雄氏、ソフトブレーンの豊田浩文代表取締役社長、同社技術開発部の小田健太部長、ソフトバンクロボティクスの事業推進本部 吉田健一本部長
写真4●左から、ソフトバンク コマース&サービス代表取締役社長兼CEOの溝口泰雄氏、ソフトブレーンの豊田浩文代表取締役社長、同社技術開発部の小田健太部長、ソフトバンクロボティクスの事業推進本部 吉田健一本部長
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 ソフトブレーンは2016年3月23日、ソフトバンクロボティクスの人型ロボット「Pepper」で来客の受付をするためのアプリケーション「eレセプションマネージャー」を発表した。QRコードを用いてPepperが来訪者を認識し、個々に合わせて応対をする。2016年4月1日に発売する。

 eレセプションマネージャーは、クラウド上で動作する来客情報の管理サービスと、Pepperにインストールされた応対アプリケーションで構成する(写真1)。あらかじめ、総務担当者などが自社の顧客情報や名刺データなどをクラウド上に登録しておく。個々の社員は、来客の予定が入ったら日時や来訪者をクラウド上に登録。すると来訪者には、メールなどで専用のQRコードが自動送信される。

 当日、来訪者はQRコードを受付のPepperの額部分にかざす(写真2)。Pepperはこれを読み取り、「A社様ですね。お待ちしておりました。今、担当の鈴木をお呼びしますので少々お待ちください」などと応対する(写真3)。同時に、担当者には電話やメールで来訪者の到着を知らせる通知が送られる。Pepperの発話の内容も伝えられる。

 過去の名刺情報などと連携した応答も可能。例えば「A社様と初めて名刺交換をしたのは2005年10月4日なんです。長くおつきあいいただきありがとうございます」のような応対が可能になる。

 ソフトブレーンは、営業支援/顧客管理の機能を持つソフトウエア「eセールスマネージャー」を手がけてきた。「これまで蓄積してきた営業データの新たな活用方法はないかと考えた」(豊田浩文代表取締役社長)ことから、eレセプションマネージャーの開発に至ったという(写真4)。eレセプションマネージャーとeセールスマネージャーの連携も可能で、eセールスマネージャーに記録された商談履歴などをPepperの発話に反映させられる。

 現在登録されている会話は7種類で、今後順次増やしていく計画。例えば採用面接に訪れた人向けに、「今日の面接頑張ってね」「内定おめでとう」などの応答をするといった拡充を予定する。Pepperのタッチパネルを用いて来訪者に来訪目的などを入力してもらう機能や、多言語による応対機能などの開発も進める。人工知能を用いて過去の商談履歴などを解析し、顧客ごとに最適な商品をPepperを使って提案するといった機能も開発予定という。

 eレセプションマネージャーの料金(税別)は、Pepper1台当たり月額8万円。別途、法人向けPepperのレンタル料金月額5万5000円が必要。販売は、ソフトバンク コマース&サービスが担当する。