写真1●ネットショップ作成サービスのBASEがFacebookの「ビジネスストーリーメイカー」で制作した企業PR動画
写真1●ネットショップ作成サービスのBASEがFacebookの「ビジネスストーリーメイカー」で制作した企業PR動画
(出所:FacebookのWebサイト)
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写真2●日本や東南アジア地域の中小企業向けビジネスを担当する井上英樹執行役員
写真2●日本や東南アジア地域の中小企業向けビジネスを担当する井上英樹執行役員
(出所:FacebookのWebサイト)
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 米フェイスブック(Facebook)は2016年3月18日(日本時間)、「Facebookページ」を運営する企業・個人事業主向けに自動動画制作ツール「ビジネスストーリーメイカー」の日本語版を提供開始した(写真1)。無料で利用できる。

 Facebookページの運営者がビジネスストーリーメイカーにアクセスすると、これまでに投稿した写真の一覧が表示される。このうち8枚を選び、メッセージを入力し、音楽を選択するだけで、10秒程度の動画が完成する。

 英語版は、3月2日(米国時間)に全世界でFacebookを使った広告の広告主数が300万事業者を突破したことに合わせてリリースした。大半は中小・零細企業や個人事業主が占める。広告主は、広告出稿の前にFacebookページを開設するケースが多い。日本語版の動画制作機能を用意することで、日本でも広告主の利便性を高め、中小広告主の開拓を狙う。

 日本の中小企業向けのネット広告市場では、グーグルやヤフー、ツイッターなどの媒体が優勢である。フェイスブック日本法人で中小企業向けビジネスを担当する井上英樹執行役員(写真2)は、「Facebookでは、対象の地域や年代などを細かく絞り込んでピンポイントで出稿できるため、他のネット媒体と比べ、中小企業が少ない予算で広告を出すのに適している。だが日本では当社の中小企業向け施策が弱かった」と説明する。

 そのため、中小企業が広告を出稿しやすい環境の整備を急いでいる。2015年3月に、日本語の質問に1営業日以内に回答するヘルプデスクを開設。9月に、一部広告主にチャットでアドバイスするサービスを始めた。2016年2月には、広告キャンペーンのノウハウを提供するeラーニングコンテンツ「Blueprint」の日本語版をリリース。さらに今回のビジネスストーリーメイカー提供で、目を引きやすい動画広告の制作を支援する。

 今後は決済の拡充にも取り組む。現在は、広告料金の決済にクレジットカードと「ペイパル(PayPal)」しか利用できないが、日本の商慣習に合った決済方法を準備しているという。

Facebookビジネスストーリーメイカー