米Appleは、iOSデバイスに組み込まれている「News」アプリケーションをすべてのパブリッシャーに対して公開する。同社が現地時間2016年3月15日に明らかにしたと、複数の米メディア(BloombergCNETBusiness Insiderなど)が報じている。大手出版社だけでなく、小規模な独立系報道機関や地方紙、ブロガーでも、Newsアプリケーション向けにコンテンツを配信できる。

 Newsアプリケーションは、昨年9月に米国で提供が始まった「iPhone」および「iPad」用のニュース配信アプリケーション。米New York Times、米Bloomberg、米Conde Nastなど100社以上の提携メディアを対象に、米国のほか、英国とオーストラリアで試験運用を行っていた。さまざまなソースからユーザーが関心のある分野のニュースや記事をまとめて配信する。

 Appleは、小規模出版社や個人ブロガーなどが手軽にNews対応フォーマットのコンテンツを作成するための編集ツールや、パブリッシャーが閲覧状況を追跡するための分析ツールも提供するとしている。

 Appleはこれにより、News用コンテンツの充実を図り、同様のプロジェクトに取り組んでいる米Googleや米Facebookに対抗する考えだと、上記メディアらは報じている。Facebookはニュースサイトなどの記事コンテンツを直接ニュースフィードに配信するサービス「Instant Articles(インスタント記事)」を来月、全パブリッシャーが利用できるようにする(関連記事:Facebook、「Instant Articles」を4月12日より全パブリッシャーに公開)。また、Googleは、モバイルWebページの表示を高速化する「Accelerated Mobile Pages」(AMP)を「Google Search」に導入する計画を進めている(関連記事:GoogleのモバイルWeb高速化プロジェクト「AMP」、来年Google検索に導入)。