写真●千葉銀行の本店
写真●千葉銀行の本店
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 地方銀行大手の千葉銀行など6行は2016年3月16日、FinTechに関する調査・研究情報を集約し、人工知能やモバイル技術の活用を具体化していくために新会社の共同設立を検討することで合意したと発表した(写真)。共同出資会社の設立は、同年7月ごろを予定している。日本IBMとも連携するという。

 取り組みの母体となったのは、千葉銀行、第四銀行、中国銀行の3行が、2015年10月に発足した「TSUBASA金融システム高度化アライアンス」である。基幹系システムの共同化を進めていた3行は、FinTech分野でも手を組み、FinTechに関わる先進技術の調査・研究を進めるために提携していた。

 今回、伊予銀行、東邦銀行、北洋銀行の3行が、TSUBASA金融システム高度化アライアンスに新たに加盟することで合意し、共同出資会社の設立検討に至った格好だ。

 アライアンスに参加して共同出資会社の設立に関わる6行は、いずれもTSUBASA(翼)プロジェクトの参加行だ。TSUBASAプロジェクトは2008年にスタートし、サブシステムの共同化を中心とした施策を、日本IBMと共に進めてきた。千葉銀、第四銀、中国銀はサブシステムだけでなく、基幹系システムの共同化プロジェクトにも着手。2016年1月4日、千葉銀が新システムへの移行を完了し、残り2行も2017年以降に同システムの共同利用を開始する見込みだ。