秋田県湯沢市と三越伊勢丹ホールディングスなどは2016年3月16日、ICTを活用して湯沢市の名産品の開発や販路拡大を手掛ける事業「YUZAWA Premium」の一般消費者向け商品発売記念イベントを、三越日本橋本店で実施した(写真1)。
YUZAWA Premiumはパソナテックが湯沢市から受託した「クラウドソーシング導入支援事業」の一環だ。パソナテックと日本雇用創出機構が三越伊勢丹と連携し、クラウドソーシングなどを活用して湯沢市の日本酒などの訪日観光客向け商品ラベルや多言語パンフレットの開発を進めた(写真2)。
開発過程では三越伊勢丹の担当バイヤーがテレビ会議システムを使い、湯沢市の名産品を手掛ける4事業者と商品ラベルやパンフレットの構想を練った。テレビ会議システムはシスコシステムズ合同会社が無償提供したもの。制作作業はパソナテックのクラウドソーシングサービス「Job-Hub」を活用し、全国のデザイナーや翻訳者などの在宅ワーカーが担った。
イベントに登壇した三越日本橋本店営業計画部長の橋本彰吾氏は、「通常、このような商品開発は現地事業者とのやり取りなどで企画から販売まで半年以上かかるが、今回は2カ月半で済んだ」とICT活用の効果を語った(写真3)。完成した商品は、三越日本橋本店と三越銀座店で2016年3月16日から同22日まで販売する。