写真1●アジア太平洋地域に本社を構える7カ国・地域の8金融機関がFinancial Insights Innovation Awards(FIIA)の栄冠に輝いた
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写真2●DBS Bankは「ベストバンク」部門のほか、「コーポレートバンキング」と「デジタルトランスフォーション」の2部門で受賞
写真2●DBS Bankは「ベストバンク」部門のほか、「コーポレートバンキング」と「デジタルトランスフォーション」の2部門で受賞
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写真3●「次世代セキュリティ」部門で受賞したエヌエヌ生命保険のビジネスリレーションシップマネジメント部マネージャーの菅谷謙介氏
写真3●「次世代セキュリティ」部門で受賞したエヌエヌ生命保険のビジネスリレーションシップマネジメント部マネージャーの菅谷謙介氏
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 シンガポールで2016年3月3~4日に開催された金融サービスの専門イベント「Asian Financial Services Congress 2016(AFSC2016、主催IDC Financial Insights)」で、市場やユーザーにインパクトを与える革新的な金融ソリューションの開発やIT活用に取り組む金融機関を表彰する「Financial Insights Innovation Awards(FIIA)」の受賞企業が発表された。

 FinTech先進企業としても知られるシンガポールのDBS Bankが、大賞に相当する「ベストバンク」部門を含む3部門を受賞。日本企業ではエヌエヌ生命保険(保険・資産運用を手掛けるオランダNN Groupのグループ企業)が「次世代セキュリティ」部門で受賞している。

 12回目の開催となる今年のAFSCには、アジア・太平洋地域を中心に500社超の金融機関やITベンダーが参加。「Beyond Digital」をテーマに掲げ、カスタマーエクスペリエンスの視点で、いかに金融サービスのイノベーションを起こしていくかについて活発な議論が行われた。

 イベント最後のプログラムである「FIIA」の表彰式では、11の分野に分けて受賞者を発表。アジア太平洋地域に本社を構える7カ国・地域の8金融機関が栄冠に輝いた(写真1)。DBS Bankは「ベストバンク」部門のほか、「コーポレートバンキング」と「デジタルトランスフォーション」の2部門で受賞(写真2)。「デジタルペイメント部門」ではインドのAxis Bankが、「デジタルバンキング」部門ではタイのGovernment Savings Bankが、「リスクマネジメント」部門では台湾のCTBC Bankが、それぞれアワードを獲得した。

 「次世代セキュリティ」部門で受賞したエヌエヌ生命保険のビジネスリレーションシップマネジメント部マネージャーの菅谷謙介氏(写真3)は、「全社横断のプロジェクトを短期間で完遂する必要があり厳しかったが、結果的にセキュアで良いサービスを開発できた。やり遂げたことが評価され、素直にうれしく思う」と語った。

 同社の受賞理由は、代理店や保険契約者が利用するインターネットサービスのアプリケーションを高水準のセキュリティレベルで構築したことだ。シングルサインオンで様々なアプリケーションにアクセスできるようにするなど、ユーザーの利便性を高めつつ、個人情報を狙う不正アクセスなどの脆弱性を徹底して排除した点が評価された。