総務省は2016年3月10日、マイナンバーカードの申請の受付処理が3月6日時点で約900万件完了し、このうち交付済み枚数は約106万枚と公表した。ただ、2016年1月に稼働した「カード管理システム」の障害が多発。総務省は地方公共団体情報システム機構(J-LIS)や関係企業に早急な原因究明と再発防止を要請したという。

 総務省住民制度課によると、システム障害は1月に6回、2月22日にも不具合が発生した(関連記事)。そのためJ-LISでは中継サーバーを2台から4台に増設した。J-LISでは調査結果を踏まえて「中継サーバーの一部の機器について改修に着手して、残りの3台についても同様の改修を予定している」(住民制度課)という。

 申請された約900万枚のうち、既に627万枚は市区町村に発送済みという。ただ年度末は転居などによって、自治体からの転出や転入が急増する。

 マイナンバーカードを申請した人が住んでいる自治体から転出・転入をする場合、カードの申請先の自治体が変わるためカードの申請が無効になり、再申請が必要になる。そのため総務省は3月に入って、再申請の際にカードに載せる写真を再び用意する必要がないように、一度申請に使われた写真を再利用できるようシステムで対応することを自治体に通知したと明らかにした。