写真●SA-W2の外観
写真●SA-W2の外観
(提供:インターネットイニシアティブ)
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 インターネットイニシアティブ(IIJ)は2016年3月8日、拠点向けルーター機器の遠隔保守サービス「SACM」で利用できるルーター機器の新モデル「SA-W2」(写真)を発表した。3月30日から出荷する。既存モデルのSA-W1と比べて、性能を2倍に高めたほか、いくつかの機能を強化した。マネージドサービスとしてSACMをユーザーに提供する各サービス事業者から提供する。

 SACMは、遠隔拠点に設置するルーター機器の遠隔管理サービス。ルーターの設置時に設定情報をインターネットから自動取得する仕組みを備える(関連記事:IIJ、無償のアダプターを通じてVPN機能や無線AP機能を月額課金制で提供)。これにより、システム管理者が現地に出向いて設定ファイルを反映させるといった手間が要らなくなる。設置して運用を開始したルーター機器の遠隔保守も提供する。

 VPN接続や無線LANなど、ルーター機器の上で利用したい機能を選んで指定できる。ルーター機器はサービス事業者からユーザーに無償で提供し、利用する機能に応じて月額課金する。

 SACMで利用できるルーター機器は、2016年3月時点で、SA-W1を含めて14モデル(表1)。今回IIJは、IIJが提供するルーター機器のラインアップを拡充し、既存モデル(SA-W1)の後継モデル(SA-W2)を用意した形である。SA-W2は、SA-W1が備えない機能として、イーサネット経由で給電するPoE受電機能や、5GHz帯の無線LAN機能を備える(表2)。

 SA-W2ではまた、海外で利用できるようにしたとしている。2016年3月現在、EU諸国とタイで利用できる。2016年4月以降、シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、米国、香港の各国・地域でも順次利用できるようにする。

表1●SACMで利用できるルーター機器
(2016年3月現在)
製品名提供元
SEIL/B1インターネットイニシアティブ
SEIL/X1
SEIL/X2
SEIL/x86 Fuji
SEIL/BPV4
SA-W1
SA-W2
UNIVERGE IX2005-ZNEC
UNIVERGE IX2105-Z
UNIVERGE IX2025-Z
UNIVERGE IX3110-Z
SRX210日商エレクトロニクス
SRX240
インテリジェントネットワークコントローラ(STiNC)東光電気
表2●SA-W2の仕様
サイズ幅200×高さ35×奥行145ミリメートル(突起部除く)
有線LAN1000BASE-T×4ポート
有線WAN 1000BASE-T×1ポート(PoE受電機能付き)
無線LAN2.4GHz(IEEE 802.11b/g/n)
5GHz(IEEE 802.11a/n/ac)
同時利用可
USBポートUSB 2.0 Type A×2ポート
スループット約800Mビット/秒
IPsec VPN通信時は約200Mビット/秒