アドビシステムズは3月3日、ライセンス料を支払って画像素材を利用できるストックフォトサービス「Adobe Stock」のサービス拡充を発表した(図1)。これまでの「通常ライセンス」に加えて「拡張ライセンス」を提供開始。拡張ライセンスは、50万回以上の複製権と再販が認められるため、より本格的な商業利用が可能になる。また、提供素材は従来の写真やイラスト、ベクター画像、HDビデオ(1920×1080ピクセル)に加えて、4Kビデオ(3840×2160ピクセル)を追加。さらに、素材の検索性を向上させ、モバイルデバイスへの対応を強化した。
Adobe Stockは2015年6月にサービスを開始し、PhotoshopやIllustratorなどを含むCreative Cloudアプリケーションとの連携を強みに、主にデザイナーやクリエイター、マーケティング関係者に向けて画像素材を提供してきた。ライセンスを購入することで、期間や地域の制限なく素材を利用できる(ただし、使用権を購入するもので、素材の著作権は素材提供者にある)。素材数は、2015年11月時点で4500万点。そのうちHD動画は120万以上、2016年2月に提供を始めた4K動画は10万点以上。アドビの栃谷宗央氏(写真1)は「素材点数も素材提供者も増え続けている」と言う。
操作性も改善し、絞り込み方法を増やしてアプリ内で素材を検索しやすくした。キーワードでの検索に加え、画像の形状(縦長、横長、正方形、パノラマ)や、指定した色を含むかどうかなどを細かく指定して絞り込める。素材の検索やライセンスの購入手順もスムーズにした。Adobe Stockのサイト上で実行するほかに、IllustratorやInDesignといったCreative Cloudのデスクトップアプリケーション上でも実行できるようにした.