住友生命保険は2016年3月3日、全国で約3万1000人の生命保険販売員が持ち歩くモバイル決済端末「スパットくん」()のシステムを更改し、3月23日から新端末へと順次入れ替えていくと発表した。カード決済サービス「INFOX」に対応した既存端末を、新しいクラウド型のカード決済サービス「CAFIS Arch」に対応した新端末に入れ替える。

図●モバイル決済端末「スパットくん」の概要
図●モバイル決済端末「スパットくん」の概要
(出所:住友生命保険、NTTデータ、パナソニックシステムネットワークス)
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写真●CAFIS Arch対応端末の外観
写真●CAFIS Arch対応端末の外観
(出所:住友生命保険、NTTデータ、パナソニックシステムネットワークス)
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 住友生命は2007年から、NTTデータが提供するカード決済サービスのINFOXと、パナソニックシステムネットワークスが提供するINFOX端末を組み合わせたモバイル決済システムを、スパットくんの通称で運営してきた。今回のシステム更改では、NTTデータが2015年9月に始めたクラウド型の決済サービスであるCAFIS Archを採用し、CAFIS Archに対応したパナソニックシステムネットワークスの新端末(写真)を導入する。

 モバイル決済端末のスパットくんは、生命保険販売員が顧客の自宅や職場を訪問して保険契約をする際に、デビット決済やクレジット決済を使った初回の保険料支払いと、2回目以降の保険料の支払いに必要となる手続き(ペイジー口座振替契約受付サービス)を、1台で実現できる端末である。

 今回採用したカード決済サービスのCAFIS Archは、カード決済端末などに対して、クレジット、デビット、電子マネーなどの多様な決済機能を提供するクラウドサービス。クラウド上で設定を変更するだけで、決済手段の追加や機能拡張ができる。従来は、決済手段や機能を拡張する場合、端末を回収して個別に再設定する必要があった。

 新端末は従来機種よりも大きな4型カラー液晶画面とタッチパネルを備える。付属品のスタイラスペンを使うことによって、液晶画面に電子サインを書き込むことも可能になった。女性の手でも持ちやすい本体背面のラウンドフォルムデザインや、ロール紙の交換時期の目安が分かる透明窓なども特徴だ。