写真1●車内無料Wi-Fiを導入する「成田エクスプレス」(E259系)
写真1●車内無料Wi-Fiを導入する「成田エクスプレス」(E259系)
(出所:JR東日本)
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写真2●「JR-EAST FREE Wi-Fi」のロゴマーク
写真2●「JR-EAST FREE Wi-Fi」のロゴマーク
(出所:JR東日本)
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 東日本旅客鉄道(JR東日本)は2016年3月2日、訪日外国人旅行者の受け入れ体制を強化する「インバウンド戦略」を発表した。柱の一つが無料公衆無線LANサービスの拡充である。

 2016年度内(2017年3月まで)に、「成田エクスプレス(N'EX)」の全列車(E259系、全22編成)の車内で無料Wi-Fiを使えるようにする(写真1)。加えて、無料Wi-Fiを利用可能な駅を現在の41駅から88駅へと拡大する。

 利用可能な車内・駅構内には「JR-EAST FREE Wi-Fi」のロゴを掲出する(写真2)。訪日外国人だけではなく、日本在住者も利用できる。

 成田エクスプレスは成田空港に乗り入れる特急列車で、訪日外国人の利用が多い。これまでも車内で有料公衆無線LANサービス(UQ Wi-Fi、BBモバイルポイント)を利用できたが、有料契約を持たないことが多い訪日外国人にとっては利用しにくかった。2016年3月下旬以降に順次、無料Wi-Fiに切り替える。トンネル区間を除く運転区間全線でインターネット接続を利用できる。

 JR東日本の列車では、他に常磐線特急「ひたち/ときわ」(E657系)の車内でも、品川~勝田間走行時に有料公衆無線LANサービスを利用できる(関連記事:こんなところにも! 全国に広がる乗り物Wi-Fi)。こちらについては無料化切り替えはしない。

観光地の駅でも無料Wi-Fi

 駅については、現在は山手線内全駅を含む41駅で無料Wi-Fiを利用できる(関連記事:山手線内全36駅で訪日外国人向け無料Wi-Fi、日本人も利用可能)。これを2016年3月下旬以降に順次拡大し、2016年度内に88駅で利用可能とする。

 新たに無料Wi-Fiが利用可能になる47駅には、大宮・宇都宮・仙台・新青森・高崎・軽井沢など新幹線の主要駅と、鎌倉・川越・大月・松本・白馬など観光客の利用が多い駅が含まれる。大規模スポーツ施設の最寄り駅である両国・小机・関内・海浜幕張・さいたま新都心などでも利用可能になる。

 無料Wi-FiのSSIDは「JR-EAST_FREE_Wi-Fi」。利用にはメールアドレスの登録が必要である。1回当たりの接続時間は3時間だが、1日に何回でも利用できる。大規模災害時には登録なしで利用できるように接続を開放する。