富士通は2016年3月2日、NTTドコモが3月4日に開始する「津波監視システム」の実証実験に、ネットワークカメラを使った映像監視システムを導入したと発表した。海沿いの基地局に監視カメラを設置して、沖合の海面状態や通信設備の被災状況などを確認するシステムである。

 基地局に設置した監視カメラの映像を、圧縮・伝送技術によってリアルタイムにNTTドコモのNOS(ネットワークオペレーションセンター)に伝送する。被災時には被災状況が映像でリアルタイムに分かるので、基地局を早期に復旧できる。現在は三重県志摩市など4カ所に設置済みで、これに12カ所を加えた全16カ所に展開する予定。

 監視カメラは、360度回転でき、36倍ズーム機能を備えたもの。NTTドコモのNOSでは、カメラから送られた映像をリアルタイムに表示・監視する。過去1週間分の映像を常時録画する使い方もできる。映像はパソコンやタブレット端末で閲覧できる。

 富士通は、映像の収集から蓄積・管理、暗号化、端末配信までをトータルにカバーする製品群を提供しているというしている。