写真●Nimble Storage AFシリーズの外観(全モデル同一筐体)
写真●Nimble Storage AFシリーズの外観(全モデル同一筐体)
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 Nimble Storage Japanは2016年3月2日、オールフラッシュストレージ製品「Nimble Storage AFシリーズ」の国内販売を同日から開始した。SSDとHDDを組み合わせた既存製品の「Nimble Storage CSシリーズ」と同様に独自アーキテクチャー「CASL(キャスル)」や、独自のクラウドベース予測分析サービス「InfoSight」を採用する。初年度国内30社への導入を目指す。

 AFシリーズは、米Nimble Storageが米国現地時間2月23日に発表したオールフラッシュストレージの新製品。4モデルあり、最上位のAF9000は4アレイまでスケールアウトしたとき、圧縮や重複排除後の有効容量8Pバイト、120万IOPS(ディスクが1秒当たりに処理できるI/O回数)を実現する。

 技術的には、データに対するインライン可変ブロック重複排除と圧縮、大容量のメモリーを効率的に実現するSamsung Electronicsの3D V-NAND技術などを活用することで、少ない筐体台数でより多くの容量を実現できるようになっている。トリプルパリティーRAIDによって、3台のSSDで同時に障害が発生した場合もデータを損失しない。

 発表会で登壇したNimble Storage Japanマネージングディレクターの西岡正氏はCSシリーズを含めた国内における事業目標について「国内では、日本法人設立から約2年で約100社の顧客を獲得した。2016年2月に始まった2017年1月期で、2倍の200社にしたい」と述べた。導入実績のあるサービスプロバイダーなどに加えて、同社製品は運用が容易であることから、従業員数500人~1000人規模の中堅企業についても注力していきたいという。

 来日した米Nimble Storageのガヴイン・コーエン氏(Head of Product Marketing)は発表会の席上、情報システムの性能低下は「アプリケーションとデータの間に潜むギャップ」が原因になることが多いが、Nimbleのストレージでは、「InfoSight」による監視で、性能上の課題を予測してボトルネックを排除することができる。既存製品については実績ベースで99.9997%のアップタイムを達成していると語った。

 Nimble Storage AFシリーズには「AF3000」(70%読み出し30%書き込み時の最大I/O性能5万IOPS、物理容量6T~92TB、圧縮や重複排除後の有効容量は最大335TB)、「AF5000」(同12万IOPS、11T~184TB、680TB)、「AF7000」(同23万IOPS、11T~323TB、1190TB)、「AF9000」(同30万IOPS、23T~553TB、2045TB)の4モデルがある。各モデルともインタフェースは1GbE、10GbE、FC。価格は非公開だが、約1000万円から導入可能と推測される。