NECは2016年3月1日、海外小売業向けに提供しているPOS(販売時点情報管理)端末のラインアップを拡充し、ポールマウント型など多様な設置形態がとれる新端末「TWINPOS G5000シリーズ」(写真1~3)を発表、同日販売を開始した。2016年3月から中華圏で出荷を開始し、東南アジア、中東、北米、中南米など順次提供地域を拡大していく。価格は、標準的な構成で1台当たり30万円程度。販売目標は今後3年間で20万台。

写真1●TWINPOS G5000(卓上設置型)
写真1●TWINPOS G5000(卓上設置型)
(出所:NEC)
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●TWINPOS G5000(ポールマウント型)
写真2●TWINPOS G5000(ポールマウント型)
(出所:NEC)
[画像のクリックで拡大表示]
写真3●TWINPOS G5000(平置き型)
写真3●TWINPOS G5000(平置き型)
(出所:NEC)
[画像のクリックで拡大表示]

 海外向けPOS端末の新シリーズである。既存の製品(関連記事)と比べた主な特徴は二つある。一つは、これまでの卓上設置型に加えて、ポールマウント型や壁掛け型、平置き型など、複数の設置形態をとれるようにしたこと。また、ディスプレイ部と枠が段差なく連続しているフラットサーフェスディスプレイを採用し、ディスプレイ前面の水滴やほこりの侵入を防いでいる。

 もう一つの特徴は、故障の予兆を検知可能なハードウエア監視ソフトをインストールして使えるようにしたこと。CPU負荷や装置内の温度、稼働時間といったPOS端末の稼働情報を収集し、異常の兆候や障害発生の有無、部品寿命の接近・超過を可視化できる。POS端末向けに特化した機能を提供するとしている。監視ソフトは現在開発中で、TWINPOS G5000の販売に合わせて2016年内の早い時期に提供を開始する予定。

 NECでは、TWINPOS G5000と既存の海外小売業向け業務ソフトを併用することで、効率的な店舗運営が可能になるとしている。海外小売業向け業務ソフトには、「DCMStar/ChainStore」(中華圏・東南アジア向け)や「Stanchion Store 3.0」(北米・中南米向け)がある。