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 米Microsoftは現地時間2016年2月29日、立体映像用ヘッドマウントディスプレイ「HoloLens」の開発者向けモデル「Development Edition」の注文受付を開始した。価格は3000ドル。あらかじめ申込みをしていた開発者には同日より注文を行うための招待が送られてくる。HoloLens Development Editionは米国とカナダで3月30日に出荷を開始する。

 MicrosoftがHoloLensを初めて発表したのは約1年前。昨年10月にはDevelopment Editionを2016年第1四半期に出荷する計画を明らかにしていた。MicrosoftテクニカルフェローのAlex Kipman氏は、「これは消費者につながる道のりの第一歩だ。消費者向けリリースへの道を切り開く助けとなる企業パートナーと開発者に焦点を当てる」と述べている。

 HoloLensは外側が透過するディスプレイを備え、単体でWindows 10が動作する。独自のホログラフィック専用チップ「Holographic Processing Unit(HPU)」、米Intel製32ビットアーキテクチャー、多様なセンサーを内蔵する。ユーザーのジェスチャーを感知し、周囲の環境を認識して、立体映像を重ねて投影する。

 200万画素のカメラを搭載し、現実世界と立体映像が融合した複合現実(MR)を静止画あるいは動画で記録してHoloLensを持たない人と共有することもできる。

 2Gバイトのメモリー、64Gバイトのストレージを備え、Wi-Fi 802.11acやBluetooth 4.1をサポートする。重さは579グラム。1度の充電で2~3時間連続使用が可能。

 HoloLens Development Editionには、「Clicker」と呼ぶ画面操作端末、充電器、Micro-USBケーブル、マイクロファイバークロスやキャリングケースなどが付属する。3タイトルのゲーム「Fragments」「Young Coker」「RoboRaid」のほか、3Dリソースを作成するための「HoloStudio」、「Skype」の特別バージョン、ローマやマチュピチュなどの360度パノラマ映像を楽しめる「HoloTour」も含まれる。

 またMicrosoftは、同社が公開しているAPIを使ってアプリケーションにホログラフィック体験を追加するための開発者向けドキュメントや開発者コミュニティーへのアクセスの提供も開始した。さらに、HoloLens出荷時期に合わせて、Visual StudioプロジェクトやHoloLensエミュレーターを含む開発ツールもリリースする。

[発表資料(1)]

[発表資料(2)]

[発表資料(3)]