麻布学園高等学校は、プログラミングキャンプなどを展開するライフイズテックのカリキュラムを採用したプログラミングおよびメディアアートの授業を実施した。2016年2月27日にはメディアアートの最終授業が行われ、生徒がその成果を披露した(写真1)。
ライフイズテックがメディアアートのカリキュラムを提供するのは初。4月以降、同社が提供するオンライン教材「TECH for TEACHERS」の正式カリキュラムとして採用する予定であり、今回の麻布学園高等学校の授業は先行導入事例となる。
プログラミングおよびメディアアートの授業は、麻布学園高等学校が「教養総合」という選択制授業の中の「プログラミング」を選んだ生徒に実施したもの。同校1年生、2年生の計25人が選択した。 授業を担当した富永正治教諭によると、プログラミングに長けた生徒はごく一部でほとんどは初心者だという。実施日は1月~2月末までで計7回。前半4回は、iOS向けアプリの開発を、後半3回でビジュアル表現に適した開発環境である「Processing(プロセッシング)」を用いた開発を学んだ(写真2)。
メディアアートの授業は、具体的には人物のモーションキャプチャデータを利用して、プログラミングによって音や光を制御し、作品を作り上げていくというもの。計3回のメディアアートの授業の中で、図形を描くところから始め、それを動かし、色を付け、音楽に合わせたアニメーションを作成。さらにモーションキャプチャーデータを使ってカメラの位置や向きを計算したステージパフォーマンスを組んだり、そのためのステージを作ったり、RGBとは異なる色表現方法の一つであるHSB(Hue=色相、Saturation=彩度、Brightness=明度)を利用したりといったことを学習、生徒一人ひとりがそれぞれ工夫した作品を作り上げていた。