米Hewlett-Packard(HP)のパソコンおよびプリンター事業部門を引き継いだ米HP Inc.は現地時間2016年2月24日、2016会計年度第1四半期(2015年11月~2016年1月)の決算を発表した。パソコンとプリンター事業ともに不調で減収減益となったものの、アナリスト予測とほぼ一致した。

 売上高は122億ドルで前年同期と比べ12%減少した(為替の影響を除いた場合は5%減少)。会計原則(GAAP)ベースの場合、継続事業による純利益は同16%減の7億ドル、希薄化後1株当たり利益(EPS)は同12%減の0.36ドルで、事前予測である0.27~0.32ドルを上回った。

 特別項目を除いた非GAAPベースの場合、継続事業による純利益は同16%減の6億ドル、希薄化後EPSは同12%減の0.36ドルとなり、事前予測の0.33~0.38ドルの範囲内だった。

 米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)の報道によると、アナリストの予測平均は売上高が122億ドル、特別項目を除いたEPSが0.36ドルだった。

 パソコン事業の売上高は前年同期から13%減少した。企業向けが同11%減、消費者向けが16%減と、いずれも不調だった。製品販売台数はノートパソコンが8%減、デスクトップパソコンが13%減となり、全体では同13%減少した。

 プリンター事業は前年同期比17%減収となった。製品販売台数は同20%減で、企業向けが同15%減、消費者向けが同23%落ち込んだ。トナーなどサプライ製品の収入は同14%減少した。

 2016会計年度第2四半期(2016年2月~4月)の業績見通しについては、継続事業による希薄化後EPSとしてGAAPベースで0.33~0.38ドル、非GAAPベースで0.35~0.40ドルと予測。2016会計年度通年(2015年11月~2016年10月)ではGAAPベースで1.52~1.62ドル、非GAAPベースで1.59~1.69ドルを見込んでいる。

 なお、旧HPの法人向け事業を引き継いだ米Hewlett Packard Enterpriseは3月3日に決算を発表する予定。

[発表資料へ]