IBMは2016年2月22日(米国時間)、オンプレミスにあるレガシーシステムと同社のクラウド「Bluemix」を連携するソリューション「connect」を発表した。レガシーシステムが抱えるデータやアプリケーションを連携し、IT資産を継承しながら、新たなクラウドアプリケーションを開発したいというニーズに応える。
連携したいデータやアプリケーションに応じてconnectがある。「IBM WebSphere connect」は、APサーバーのWebSphere上で稼働するアプリケーションへのインタフェースを提供。Bluemix上のアプリケーションからは、このAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を通じてアクセス可能だ。IBM z Systems上で稼働しているアプリケーションも「IBM z/OS connect」を使い、同様の仕組みでAPI連携できる。
connectは、Bluemix上で様々なAPIを組み合わせて新たなアプリケーションを生み出す、“IBMの次世代アプリ開発モデル”を支える。技術的なプラットフォームとして注目したいのがWebSphereだ。connectの基礎技術を培ってきたことに加え、ブロックチェーンのサービス「IBM WebSphere Blockchain connect」を提供するなど、最新サービスのインフラにもなっている。
API化を進める上で重要な役割を果たすのが、2015年9月に買収を発表したStrongLoopだ。StrongLoopは、Node.jsをベースに、アプリケーションからAPIを切り出すツールなどを提供している。こうした既存システムのAPI、同社の「API Connect」で開発したAPI、Bluemixが提供するサービス、天候や地図といった外部サービスをAPIを通じて組み合わせ、ビジネスアプリケーションを素早く作れるようにするのがIBMの狙い。同社の年次イベント「IBM InterConnect 2016」で、実現に向かうその青写真がはっきり見えてきた。