データセンター事業のビットアイル・エクイニクスは2016年2月23日、報道関係者向けに事業戦略説明会を開いた。同社が注力する、複数のクラウドサービスの相互接続ソリューションや、国内のデータセンターを軸に展開するサービスなどについて説明した。

 ビットアイル・エクイニクスの旧社名はビットアイル。データセンター事業者の米エクイニクスが2015年12月10日(米国時間)に買収を完了したことを受けて、2016年1月1日に社名変更した。買収完了を発表してから、ビットアイル・エクイニクスが説明会を開くのは初めて。

写真●エクイニクス・ジャパンの古田敬 代表取締役(右)とビットアイル・エクイニクスの寺田航平 代表取締役
写真●エクイニクス・ジャパンの古田敬 代表取締役(右)とビットアイル・エクイニクスの寺田航平 代表取締役
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 エクイニクスの日本法人エクイニクス・ジャパンの代表取締役で、ビットアイル・エクイニクスの代表取締役を兼務する古田敬氏は会見で「ビットアイルがエクイニクスグループに参加したことで、成長市場である日本での事業展開を加速できる」と話した(写真)。

 買収完了後、エクイニクスグループが日本で保有するデータセンター数は合計で11カ所、ラック数では約1万2000ラックとなった。このうち、エクイニクス・ジャパンが保有するデータセンターは、東京都内に4カ所、大阪府内に1カ所。ラック数は合計で約4500ラック。ビットアイル・エクイニクスが保有するのは東京都内で5カ所、大阪府内で1カ所。合計で約7500ラックだという。

 東京都内に保有する合計10カ所のデータセンターは全て、相互接続しているという。ビットアイル・エクイニクスの寺田航平 取締役社長は「これらのデータセンターがつながることで、日本国内では約50社のクラウドサービス事業者のサービスを接続できる」とアピールした。

 説明会では売上高目標などの具体的な事業計画は明らかにしなかったが、古田代表取締役は「データセンター市場の中でも、クラウドサービスの相互接続は、最も成長性を期待できる分野の一つ」と話した。相互接続ソリューションを事業展開の軸にしつつ、運用サービスなどの周辺ビジネスも拡大する考えだ。