SCSKは2016年2月22日、舶用燃料油などを手掛ける郵船商事にERP(統合基幹業務システム)ソフト「ProActive E2」の販売管理システムを導入したと発表した。営業の事務作業にかかるコストの削減と、さらなる拡販の実現が狙い。2015年8月の導入から半年が経過し、月次業務の負荷軽減や業務の標準化など各種の効果が得られたとしている。

 ProActive E2(関連記事)を構成するソフトのうち、販売管理、債権管理、債務管理の三つを導入した。導入以前は、販売から請求、仕入から支払などの業務フローがそれぞれ独立したシステムによって実現されており、業務プロセスとデータが一元管理されていなかった。ERPの導入によってこれらを一元化し、二重入力を廃止して営業の作業負荷を軽減した。

 導入から半年が経った現時点での効果は、以下の通り。

  • 為替予約残高をシステム化したことによって管理業務の負荷を軽減した
  • 取引先別の与信を可視化したほか、与信が超過した取引先との取引を抑制するなど、与信管理のレベルを向上させた
  • 燃料事業と機械計装事業という二大事業の業務フローを統合したことによって、業務を標準化した
  • 伝票承認のワークフローをシステム化したことによって、内部統制のレベルを向上させた
  • 月末月初に集中していた業務を平準化したことによって、月次業務の負荷を軽減した
  • 関連子会社に対して同一のシステムを展開することによって、子会社の一部事業の状況を可視化するとともに、グループ全体最適への足掛かりを作った