ウルシステムズは2016年2月25日、Javaプログラムのメモリー使用効率を最大500倍に引き上げるミドルウエア「ULFIRE Memory Optimizer」を提供開始した。Javaオブジェクトを自動で圧縮し、メモリー上に展開するデータのサイズを最大で500分の1に小さくする。価格はエントリーシステム規模で520万円から。今後3年間で30社以上の導入を目指す。

 ULFIRE Memory Optimizerは、英国C24 Technologiesのデータ圧縮技術「PREON」のOEM供給を受けて提供する。PREONは、入力されたJavaのソースコードに対して重複排除を実行。冗長な部分を切り捨てたコードをjarファイルに出力し、それをAPサーバー上で実行する。

 ULFIRE Memory Optimizerの利用により、Javaプログラムの実行に必要なメモリー使用量が抑えられる。ハードやソフトライセンスの費用抑制をテコに、インメモリー技術の利用を広めることがウルシステムズの狙い。金融分野の約定・決済や、デジタル広告のリアルタイム配信、IoT(Internet of Things)やビッグデータ処理などへの適用を見込んでいる。

 同社はULFIRE Memory Optimizerの導入に際し、概念検証(Proof of Concept)や、導入とパフォーマンスチューニング、大規模超高速システムの設計・開発の支援、ソフトウエアライセンス・保守サービスなどのサービスを提供する。