米IBMは現地時間2016年2月18日、ヘルスケアデータ分析の米Truven Health Analyticsを買収する計画を発表した。買収額は26億ドルで、年内に手続きを完了する見込み。

 大規模な医療データ関連の買収は、IBMがコグニティブコンピューティング技術「Watson」をベースにした医療保健業界向け事業Watson Healthを昨年4月に立ち上げて以降、これが4件目となる。これまで、公衆衛生管理ソフトウエアの米Phytel、医療クラウドサービスの米Explorys、医療画像処理の米Merge Healthcareを買収した(関連記事:IBM、医療向け画像処理のMergeを10億ドルで買収へ)。

 Truvenは、米連邦政府や州政府機関、病院、医療制度機関、生命科学関連企業など8500以上の顧客にクラウドベースのヘルスケアデータ分析を提供している。IBMは同買収により、Truvenが持つ医療費、保険請求、治療内容、治療結果といったさまざまな種類の情報にアクセスできる。ExplorysおよびPhytelによるデータと合わせると、約3億人分の患者のデータを保有することになる。

 IBMは段階的に、Truvenのクラウド技術やデータを自社ヘルスケア向けクラウドサービス「Watson Health Cloud」に統合する。

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