米Appleが、同社初となるオリジナル映像作品を制作していると、複数の海外メディアが現地時間2016年2月12日までに伝えた。

 これは全6話から成るテレビドラマ風の作品で、一昨年に米Beats Electronicsと米Beats Musicを買収した際にAppleに移籍した、ヒップホップミュージシャンでプロデューサーのDr. Dre(Andre Young氏)が主演する半自伝的ドラマシリーズ。同作品の撮影は2月8日の週に米ロサンゼルス始まったが、この件に詳しい関係者などが明かしたと、米CNETは伝えている(関連記事:AppleがBeatsの買収手続き完了、両社のストリーミング音楽事業は継続)。

 米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)によると、Appleはこの作品を同社の有料音楽サービス「Apple Music」で配信する計画。

 Apple Musicの競合である英Spotifyのサービスは先頃、「ESPN」「Comedy Central」「BBC」といったテレビチャンネルコンテンツの配信を始めており、映像作品は激化する音楽配信サービス競争の新たなコンテンツとして注目されているという。一方で米NetflixやAmazon.comといった企業は、すでにオリジナルドラマの制作を手がけており、映像配信サービスの分野で成功を収めていると、Wall Street Journalは伝えている。

 また、Appleはほかの音楽プロデューサーとも映像作品の制作に関して協議している。それら一連の話がまとまれば、Apple Musicでさらに多くのオリジナル作品が配信されることになると同紙は伝えている。