写真●JetBlueの航空機
写真●JetBlueの航空機
出典:米JetBlue
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 米国の航空会社である米JetBlueは2016年2月11日(米国時間)、シリコンバレーにベンチャーキャピタル(VC)の「JetBlue Technology Ventures」を設立すると発表した。航空会社がテクノロジーに特化したVCを設立するのは米国でも初めてという。

 JetBlue Technology Venturesは米スタンフォード大学や米Facebookの本社に近いRedwood Cityにある共同オフィス「GSVlabs」に本社を置き、シリコンバレーのスタートアップインキュベーター(育成機関)やVCなどと提携しながら、旅行分野のスタートアップに出資したり、育成したりするという。スタートアップへの出資などを通じて、顧客や乗務員の搭乗体験(エクスペリエンス)の改善、運航の効率化につながるアプリケーションの実現、「JetBlue」ブランドを利用した航空分野以外の市場への新サービス開発を目指す。

 JetBlue Technology Venturesの社長を務めるのは、パイロット出身のBonny Simi氏。Simi氏はパイロットから同社の経営幹部に転身し、これまで人事やカスタマーエクスペリエンス関連部署を率いてきた。JetBlueは2000年に運航を開始したばかりの新興航空会社であり、コールセンター部門の従業員に在宅勤務を許可するなど、テクノロジーに関する様々な新しい取り組みを行ってきたことで知られる。Simi氏はプレスリリースで、「スタートアップとの協業を通じて、スタートアップとしてのJetBlueの魂を失わないようにすることが狙いだ」と述べている。