日揮は2016年2月12日、日揮の情報システム子会社である日揮情報システム(J-SYS)を富士通に売却すると発表した。日揮がJ-SYSの発行済み株式の100%を富士通に譲渡する。譲渡日は3月31日。譲渡金額は両社とも「非公表」としている。

 今回の買収により富士通は日揮グループ向けのビジネスを拡大するほか、J-SYSが得意とする建設や設備保全管理などの事業を強化したい考えだ。J-SYSは富士通傘下に入ることで、「外販の強化につながる」(J-SYS広報担当者)としている。

 J-SYSは4月1日より富士通のグループ会社となる。「新社名や経営陣はまだ決まっていない」(J-SYS広報担当者)。J-SYSの2015年3月期の売上高は61億円で、外販比率は約60%。社員数は320人。社員はそのまま新会社に移行することになる。

 富士通は2015年1月にも、日本郵船のシステム子会社を買収している(関連記事:日本郵船が富士通にシステム子会社を売却、外販強化へ)。富士通にとって今回の情報システム子会社買収は、日本郵船に続くもの。「日揮とは40年以上の付き合いがあり、通信サポートやシステム構築、データセンターなどの分野でサービスを提供してきた」(富士通広報担当者)という。