図●「Dynamics NAV 2016」のタイ版の画面例
図●「Dynamics NAV 2016」のタイ版の画面例
(発表資料より)

 パシフィックビジネスコンサルティング(PBC)は2016年4月1日から、日本マイクロソフトの中堅中小企業向けERP(統合基幹業務システム)「Microsoft Dynamics NAV」の新版である「2016」を提供する。新版は「日本企業が数多く進出しているタイの言語や商習慣対応したこと」(PBCの小林敏樹社長)が特徴だ()。

 タイのほか新たにベトナム版も用意した。PBCは既にDynamics NAVの日本版、中国版、香港版を提供済み。「5つの言語や商習慣に対応したことで、日本企業の海外現地法人での利用を促したい」と小林社長は話す。Dynamics NAVは開発を米マイクロソフトが担当し、日本語化や日本での販売をPBCが担っている。

 PBCがタイ版やベトナム版を提供するほかに、Dynamics NAV 2016は、「マイクロソフトのほかの製品やサービスとの連携機能を強化した」(PBC戦略事業推進室の吉島良平室長)。CRM(顧客関係管理)「Dynamics CRM」とパラメータ設定のみで接続し、案件情報や顧客情報をERPとCRMで共有できるようになったほか、BI(ビジネスインテリジェンス)ソフト「Power BI」との連携も強化。Power BIとの連携用ツール「Dynamics NAV Content Pack」を用意した。

 またDynamics NAV 2016では、マイクロソフトのクラウドサービスAzureとの上で提供する「SQL Database」をデータベースとして利用できるようになった。「Dynamics NAVの次期版では、Azureの機械学習機能との連携も予定している」(吉島室長)という。

 価格は日本語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、タイ語、ベトナム語の言語モジュールがそれぞれ50万円。「日本対応機能」「タイ対応機能」などの各国の商習慣などに対応するモジュールが20万円から。別途、Dynamics NAVのライセンス費用が必要になる。