図●24GHzレーダーを使った人の混雑表示システムの概要
図●24GHzレーダーを使った人の混雑表示システムの概要
(出所:NECマグナスコミュニケーションズ)
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 NECマグナスコミュニケーションズは2016年2月10日、24GHzレーダーを使って人の混雑状況を調べ、これを地図上に表示してWebブラウザー経由で確認できるようにするシステムを開発したと発表した()。2016年4月から実証実験を開始し、2017年3月までに段階的にサービスを始め、2017年4月からパッケージ型のSIサービスとして広く一般に販売開始する。クラウドサービスのように初期導入費用があまりかからない形での提供を考えているという。販売目標は、2020年までに20億円。

 人の混雑状況を計測したい場所に、24GHzレーダーによる計測装置を設置して使う。24GHzレーダーを反射させて混雑状況を計測することから、カメラと違って夜間など暗い場所でも計測ができる。さらに、映像監視のように個人を特定する情報を取得しないので、プライバシーに配慮した計測ができる。レーダー計測装置は光波が開発した。

 レーダー計測装置が計測した混雑状況データは、モバイルルーターなどのインターネット接続を介して、ナビッピドットコムのデータセンターに転送する。ナビッピドットコムはクラウド型の地図情報サービスを提供するベンダーであり、今回のシステムにおいては、地図に混雑状況を重ね合わせて表示する監視サーバー機能を運営する。ユーザーは、監視サーバーにWebブラウザーでアクセスすると、地図上で混雑状況を把握できる。

 NECマグナスコミュニケーションズでは、想定する用途を三つ挙げている。

  • イベント会場や観光地の出入り口の混雑状況を地図上に表示
  • 券売機やトイレ、レジなど、人が並ぶ場所の混雑状況を表示
  • 歩行者天国やジョギングコースなどの道の混雑を表示