米Twitterは、人々が安心して自由にTwitter上で自分を表現できるようにするための諮問委員会「Trust & Safety Council」を設置したと、現地時間2016年2月9日に発表した。より安全なサービスの構築を目指す戦略の一環としている。

 Trust & Safety Councilは、安全なインターネット利用に関する擁護団体、学術機関、研究者、Twitterを使って草の根活動を進める組織、虐待やいじめ撲滅や自殺防止に取り組むコミュニティーなどから構成される。13の地域から40以上の団体および専門家が立ち上げメンバーとして参加しているという。

 Twitterは、サービスやポリシー、プログラムの開発段階において、同委員会から専門的な知識や意見を取り入れ、より迅速かつ効果的な提供を図る。

 Twitterでグローバルポリシー推進を担当するPatricia Cartes氏は、「毎日数億のツイートが投稿されるTwitterのコンテンツ量は膨大であり、権力者に真実を言うことと誹謗中傷を防止することの適切なバランスをとるのは極めて難しい」と述べ、そのバランスを実現するには「多層的アプローチを必要とし、3億2000万人のユーザーが役割の一端を担うことに加え、安全と表現の自由に取り組む専門家のコミュニティーの力も借りる」と、同委員会設立の理由を説明した。

 Twitterはこれまでも、利用規約に違反する行為を通報するツールの強化(関連記事:Twitter、ハラスメント対策の強化を発表)や、違反行為に対する厳格化(関連記事:Twitterが利用ポリシーを一部改訂、虐待的行為の対策を強化)など、嫌がらせや誹謗中傷といった不適切な投稿への対策を講じてきた。今回、社外と協力するTrust & Safety Council設立は、ユーザー拡大を図る中での動きだと、一部米メディア(USA TODAYComputerworldなど)は指摘している。

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