写真●コルソス CSDJの外観
写真●コルソス CSDJの外観
(提供:NEC)
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 NECプラットフォームズは2016年2月4日、上下水道施設や工場などの設備を遠隔監視するために必要な機能をワンパッケージ化した装置「コルソス」シリーズの後継新モデル「コルソス CSDJ」(写真)を販売開始した。3月30日に出荷する。新モデルでは、接続できるセンサーの数を24チャネルから最大96チャネルに増やしたほか、本体内に保存できる日次レポートの分量を10日分から1年分に拡大した。

 コルソスは、遠隔監視システムである。コンピュータとソフトウエア、センサー接続用インタフェース(デジタル入出力とアナログ入出力)、ネットワーク通信機構(電話、LAN、FOMA)をパッケージ化している。センサーから収集したデータに応じてアクションを起こしたり、収集したデータを外部に転送したりできる。1972年の発売開始以降、非常通報装置や設備監視装置として企業や自治体に採用されており、特に下水道施設監視において高いシェアを占めているという。

 2002年発売の従来モデル「コルソス CSDX」との違いは大きく二つある。一つは、センサー接続用インタフェースの数を24チャネルから標準モデルで32チャネルに増やした。さらに、I/O拡張ボードを装着できるモデルでは最大96チャネル(32チャネル×2を追加)まで増やせるようにした。もう一つの違いは、本体に保存できる日報の期間を10日間から1年間へと拡大した。これにより、数カ月前のデータなども閲覧できるようになった。

 新モデルのコルソス CSDJは、3モデルで構成する(価格は税別)。最上位の「CSDJ-H」(42万円)は、センサー入出力が最大96チャネルで、電話、ファクス、LAN、FOMAのすべてのネットワーク通信機構を利用できる。「CSDJ-B」(28万円)は、最大32チャネルで、ファクスが使えない。最下位の「CSDJ-D」(18万円)は、最大32チャネルで、ネットワーク通信機構がLANとFOMAに限られる。

 コルソスの背景には、水道市場において、設備の運転や保守管理に携わる職員が減っている一方で、施設監視の省力化や効率化が急務とされているという実態がある。さらに、水道市場以外においても、製造業・農業などあらゆる分野の設備監視や状態監視を省力化/無人化したいという需要がある。