米Microsoftが現地時間2016年1月28日に発表した2016会計年度第2四半期(2015年10~12月)の決算は、減収減益となったが市場予想を上回った。クラウド事業が寄与した。

 米国会計原則(GAAP)ベースの売上高は237億9600万ドルで前年同期比10%減少した。純利益は同15%減の49億9800万ドル、1株当たり利益は同13%減の0.62ドル、営業利益は同23%減の60億2600万ドルだった。

 繰延収入などを調整した非GAAPベースの場合、売上高は256億9300万ドル、純利益は62億7500万ドル、1株当たり利益は0.78ドル、営業利益は79億2300万ドルとなる。米メディアの報道(USA TODAY)によると、アナリスト予測は特別項目を除いた売上高が252億ドル、1株当たり利益が0.71ドルだった

 事業別区分ごとの業績を見ると、Officeを含む「Productivity and Business Processes」の売上高は67億ドルで、前年同期比2%減少した。為替の影響を除いた場合は同5%増となる。「Office 365」の収入は前年同期と比べ70%近く成長し(為替の影響を除いた場合)、消費者向けOffice 365のサブスクリプション総数は2060万人となった。

 企業向けソフトウエアおよびサービスを含む「Intelligent Cloud」の売上高は63億ドルで、前年同期から5%増加した。為替の影響を除くと同11%増となる。サーバー製品およびクラウドサービスの収入は同10%増加し、「Azure」の収入は同140%増の急成長を見せた(いずれも為替の影響を除いた場合)。

 Windowsライセンス、モバイル端末、「Xbox」関連、検索サービスを含む「More Personal Computing」の売上高は127億ドルで、前年同期から5%減少。為替の影響を除いた場合は同2%減にとどまる。

 WindowsのOEM収入は前年同期比5%減少したが、「パソコン市場全体の落ち込みより小幅にとどまった」としている。Surface関連の収入が同29%増加した一方、携帯電話の収入が同49%落ち込んだ。トラフィック獲得費用(TAC)を除いた検索広告収入は同21%成長し、「Xbox Live」の月間アクティブユーザーは前年同期から30%増え、4800万人となった(いずれも為替の影響を除く)。

 決算発表が市場予想を上回り、同社の将来を支える事業として投資家が注目するクラウド部門が成長したことを受け、Microsoftの株価は時間外取引で8%上昇した(米Business Insider)。

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